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アメリカの便秘薬12選【薬局で買える市販薬】

アメリカで生活、環境や食生活の変化で便秘に悩む方もいらっしゃるのでは。

当記事では日本で薬剤師をしていた薬剤師ママが、アメリカの便秘薬について詳しく解説します。

↓こんな疑問をお持ちの方に向けて書いています。

  • アメリカの便秘薬にはどんな種類があるの?
  • 日本で売られているお薬と何が違うの?
  • アメリカの便秘薬はどんな効き方なの?

当サイトに掲載されている情報については、薬剤師の資格を持った管理者により運営されております。当サイトに記事を掲載するにあたって、不適切な表記がないか、細心の注意を払って確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。あくまで、読者皆様ご自身のご判断にてお読み頂き、ご参考にして頂ければと存じます。
免責事項及び健康についての注意事項はこちらをご覧ください。

目次

6つのタイプ

市販薬として売られているアメリカの便秘薬には6つのタイプがあります。

①膨脹性下剤
②潤滑剤
③浸透圧性緩下剤
④便軟化剤
⑤刺激性下剤
⑥浣腸・坐薬

たくさんあって難しそう・・・

ぱっと見ると難しく感じるかもしれませんが、ひとつずつ噛み砕いていきましょう。

どんな順でお薬を試したらいいの?

お薬を解説する前に、「どんな順で試したらいいの?」の疑問にお答え。

基本的に便秘のお薬は、効き目の弱いものから試すと良いとされています。

効果が不十分な場合は他の作用(効き方)を持つ薬に変えてみると良いでしょう。

日本消化器病学会のHPに便秘薬のわかりやすい記事があります。

薬剤師ママ

それでは本題のアメリカの便秘薬について
各種タイプをひとつずつ見ていきましょう!

①膨脹性下剤

水分を豊富に含んだお薬が便に合流することで、便の量を増やして排便しやすくしてくれます

こちらのカテゴリーはの下剤は癖になりにくく、自然排便に近い作用を期待できるというメリットがあります。

ただ、腹部膨満感(お腹の張り)を感じる方もおり、効果を得るためには十分に水分補給をする必要があります。

#1 PSYLLIUM

商品名(読み方)PSYLLIUM(サイリウム)
画像サイリウム
成分PSYLLIUM
特徴サイリウムはオオバコ種皮を砕いたもの。含まれている食物繊維の水溶性と不溶性の割合が理想的です。様々なメーカーから販売されています。
ウェブサイト公式HP

#2 METHYL CELLULOSE

商品名Citrucel
画像Citruce
成分メチルセルロース
特徴冷水に溶かして飲むタイプなので錠剤が苦手な方にも嬉しい。個包装のものもあり。
オレンジ味で飲みやすく、6歳以上に使用可能。
ウェブサイト公式HP

②潤滑剤

<潤滑剤>
オイルが便の滑りを良くして排泄を助ける効果があるとされています

#3 MINERAL OIL

商品名(読み方)MINERAL OIL (ミネラルオイル)
画像みねらるおいる
成分ミネラルオイル(鉱物油)
特徴ミネラルオイル以外にも、オリーブオイルや亜麻仁油も便秘に効果があると古来から言われています。しかし、医学的根拠は薄いとも言われており、小児に与える場合は時に誤嚥しないよう注意が必要です。
ウェブサイト公式HP

③浸透圧性緩下剤(別名:塩類下剤)

腸内で浸透圧を利用して水分を集め、便を柔らかくする作用があります

腸の中の水分を集めて排便を促すため、お薬を飲む際に水分を十分に摂取するとより効果的です。

お薬の効き方はマイルド。症状により用量を調節することで、理想的な排便に近づけていきます。

なお、日本の医療機関では酸化マグネシウム(商品名:マグミット)が最も広く使われています。

ただし、腎臓に疾患をお持ちの方は注意が必要ですので、服薬前にかかりつけ医に相談してくださいね。

#4 MAGNESIUM OXIDE

商品名(読み方)MAG-OX® 400
画像MgOX
(サイトより画像をお借りしました)
成分酸化マグネシウム 482.6 mg (2錠あたり)
特徴飲みやすいようにお薬にコーティングが施されています。日本で最も一般的に使われれ便秘薬の一つであるマグミットと同じ成分です。こちら以外にも多くのブランドから酸化マグネシウムのお薬が販売されています。
ウェブサイト公式HP

#5 POLYETHYLENE GLYCOL(ポリエチレングリコール)

商品名(読み方)MiraLAX
画像miral LAX
成分Polyethylene Glycol 3350, 17 g
特徴こちらの製品はパウダー状になっているので、飲料に溶かして飲みます。グミタイプもあり。
大腸カメラの時に飲むように医師から指示を受ける場合もあります。
ウェブサイト公式HP

④便軟化剤

便に水や脂肪を含ませる作用を持ちます。これにより糞便が柔らかくなり、排便がより快適になります。

#6 DOCUSATE SODIUM

商品名(読み方)Colace® Regular Strength
画像
成分DOCUSATE 100 mg
特徴腸を直接動かすわけではないので、お腹が痛くなりにくいお薬です。
小児2歳以上で使用できます。医師の指示が無い限り1週間以上使用しないようにしましょう。
ウェブサイト公式HP

⑤刺激性下剤

腸の筋肉を刺激することで腸管のぜんどう運動を亢進させ(腸を動かし)ます。
また、体内の水分を使って腸に潤いを与え、便を柔らかくする作用もあります。

種類

  • 大腸刺激性下剤
  • 小腸刺激性下剤

それぞれ、大腸小腸を直接刺激することで排便を促します。

特徴

<メリット>
排便の効果が強いです

<デメリット>
依存性が高く、長期的に服薬すると効果を感じにくくなりやすい(耐性がある)お薬であると言えます
また、腸を刺激するため腹痛を訴える方も多いのが特徴です

薬剤師ママ

こちらのお薬は必要な時に短期間の服用に留めるのがよいでしょう。

#7 BISACODYL

商品名(読み方)Dulcolax® Laxative Tablets
画像dulcolax
成分Bisacodyl USP 5 mg
特徴❶大腸刺激性下剤
こちらの製品は夜通し有効成分が放出され続けるように作られているため、寝る前に飲めば翌朝すっきりする効果が期待されます。
同じ製品で錠剤、坐薬、フルーツバイトなど多くの剤型があるので自分が好きなタイプを選ぶことができますね。
ウェブサイト公式HP

#8 SENNOSIDES

商品名(読み方)Senokot® Regular Strength
画像
成分Sennosides 8.6mg
特徴❶大腸刺激性下剤
日本では市販薬でもコーラックとして販売されているセンノシド。アメリカでも市販薬として入手可能です。こちらはグミタイプもあります。
ウェブサイト公式HP

#9 CASTOR OIL

商品名(日本語)CASTOR OIL(ヒマシ油)
画像
(サイトより画像をお借りしました)
成分CASTOR OIL(ヒマシ油)
特徴❷小腸刺激性下剤
様々なブランドから販売されています。服用後2〜4時間後に効果が現れるので、就寝時の服用は避けましょう。
ウェブサイト公式HP

⑥浣腸・坐薬

まずは内服薬を試しましょう。
それでも効果が十分でない場合に限り、坐薬や浣腸を選択することが推奨されています。

#10 MINERAL OIL

商品名(読み方)FLEET® MINERAL OIL ENEMA
画像
(サイトより画像をお借りしました)
成分ミネラルオイル
特徴#3で紹介したミネラルオイルをそのまま浣腸にした商品。公式HPより、「便が非常に硬くて出にくい場合や、無理な排便を避ける必要がある場合、特に手術や出産後の回復期、痔を患っている場合に有効な選択肢である」と紹介されています。
ウェブサイト公式HP

#11 BISACODYL

商品名(読み方)Dulcolax® Laxative Suppositories
画像
成分Bisacodyl USP 10 mg
特徴#7のDulcolaxシリーズの浣腸です。
坐薬は錠剤などよりも即効性を期待できます。
ウェブサイト公式HP

#12 GLYCERIN

商品名(読み方)FLEET® GLYCERIN SUPPOSITORIES
画像FLEET
成分グリセリン 2 g
特徴日本でも病院やドラッグストアで購入できるグリセリン浣腸と同じ、グリセリンを配合。こちらは液体浣腸を好まない方向けの坐薬タイプの商品です。同じシリーズで、グリセリン配合の浣腸タイプ(液体が入っている)も販売されています。
ウェブサイト公式HP

#13 SODIUM PHOSPHATE RECTAL

商品名(読み方)FLEET ENEMA EXTRA®
画像
(サイトより画像をお借りしました)
成分Monobasic Sodium Phosphate Monohydrate 19 g
Dibasic Sodium Phosphate Heptahydrate 7 g
特徴腸管内でガス(二酸化炭素)を発生させて、腸のぜんどう運動を促進させる効果が期待されます。こちらは通常のフリート浣腸より70%容量を多くした製品。直腸診を受ける前にも最適とのことです。
ウェブサイト公式HP

最後に

当記事ではアメリカの薬局で購入することができる便秘薬について解説しました。

6種類のお薬のタイプがあり、それぞれ効き方のアプローチが異なりましたね。

便秘薬を選ぶ際に、参考にしていただければ幸いです。

<注意>

本記事は健康な成人向けの情報です。

持病をお持ちの方や現在病院から処方されたお薬を飲んでいる方は、必ずかかりつけ医師に相談をして服用するようにしましょう。

もしも市販薬を服用しても症状が改善されない場合は、
必ずかかりつけ医に相談するようにしましょう。

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この記事を書いた人

日本では薬剤師として勤務。夫の仕事の都合で、2021年に渡米。現在は夫と息子の3人、ニューヨークで暮らす。
日米のお薬事情の違いを解説するブログメディア「くすらぼ」を運営中。そのほかにもNY生活で役立つ情報も同サイトで紹介。薬剤師×ママの目線で情報発信中。

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